フィン・ユール生誕100年記念展 The Universe of Finn Juhl

ミッドセンチュリーを代表するデンマークのインテリア・家具デザイナーのフィン・ユール生誕100年展覧会を覗いてきました。

25平米ほどのこじんまりとした空間での展示でしたが、なんといっても今回は復刻された彼の作品に見て、触れて、座れるところがポイント。

会場では約50点近くの代表的な作品が展示されています。

1945年作のアームチェア45。背座面を支えているフレームが覆い隠されているために座る人が一瞬浮いているかのように見える。アーム後部は座るor立ち上がる時を考え、平たく手のひらがフィットするようになっている。

ペリカンチェア(左)は座高が低く、包み込まれるような安心感がある。まさにクチバシの袋といったところ。フォルムが抜群にかわいい。ビビッドな赤の革張りチーフテンチェア(右)は深い座り心地と堂々とした風格を漂わせている。

座るポジションを選ばず快適に背面を支えるBaker Sofa。モダン彫刻のような外観が特徴的。包みこむようなフォルムはソファにも一貫して見られる。
手前のテーブルはその形が物語っているとおりのEye Table。やや反り上がった縁はフィン・ユールのテーブルデザインの持ち味。

Model137こと別名JAPAN CHAIR。日本の質素美を現したかのような趣で、座高が低く、日本の家屋にもしっくりきそうな座椅子的な雰囲気も持ち合わせている。その横に並ぶのはTRAY TABLE。その名の通り、天板はトレイとして使えるようになっている。両者とも割にシンプルなデザインだが、細部にはやはり曲線が活かされている。

彼の作品と一発でわかる有機的曲線美を放つチェアのシルエット。

モビールとして天井から吊るしてある椅子のアームや脚部のパーツは動物の骨のよう。ミッドセンチュリー同時代のデザインとは一線を画し、デンマークデザインを世界的に確固たるものにしたのは、この独特の動物的で有機的なフォルム。

フィン・ユール生誕100年記念展は新宿パークタワー ギャラリー1で開催中。入場は無料。
期間は2012年 1月28日(土)~2月12日(日)の10:00〜19:00まで。
触れることのできる展示会はなかなか無いと思うのでご興味のある方はこの機会に是非。
開催概要の詳細は以下のリンクから。

以下のウェブショップでフィン・ユール ヴィンテージの取り扱いがあります。

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